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厚生労働大臣 桝添要一殿

改正薬事法省令案「登録販売者資格試験」に関する申し入れ

2007年10月5日  参議院委員 又市征治

 昨年6月、参議院での附帯決議まで行なわれ、国民の安心と安全を図るために抜本的に改正された「薬事法の一部改正」に関して、厚労省がその省令案の一部(登録販売者資格試験の関連)を提示した。現在、12日まで(注=平成19年10月12日まで)の期限でパブリックコメントを募集しているが、その前段で関係者の意見を聴く姿勢が決定的に不足していたように思量される。
私は9月14日付で質問主意書を提出したが、25日付け(厚労省からの)答弁書の内容は、既発表の省令案をなぞったのみで、問題の本質を答えていないので、改めて下記申し入れる。

 1、配置薬販売業について、従来は何らの資格要件を求めていなかったものを、今回の改正薬事法では、国民の安全と安心を担保するため、有資格者に限って販売を認めることになった。
 但し、配置薬販売業については、その社会、殊に過疎地域に対する有用性を考慮して、特別に経過期間を設け、その(経過措置の)期間中において速やかに国民の期待に応える体制を業界として整えるべく「附則」を設けたはずである。
 附帯決議まで行なって、配置薬販売業に「資質向上努力義務」を課した必然性は、現在も変わらないことを確認すべきである。

 2、厚省省令案として提示されている内容では、「登録販売者試験実施ガイドライン(GL)作成検討会」で明示された「受験資格としての実務経験」の設定の仕方に、非常に疑義がある。
「登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会」が、受験資格として「実務経験」を課した理由は、販売者に相談応需・情報提供の責務を課した以上、千差万別の消費者の要求、状況、状態に対し、適切に倫理観、責任感を持って対処する必要があり、単なる知識教育の判定のみでは、それに応えられないゆえに「薬剤師、登録販売者の監督指導の下で補助的業務を1年間行なうことを実務経験とする」としたのではなかったか。
 本来、「登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会」の指摘を受ける前に、上記の事情も充分に考慮して、「登録販売者試験合格後、1年間の実務を経て、登録販売者に認定する」などの制度設計をしていれば良かった、と言わざるを得ない。
薬剤師、薬種商は、公的な試験制度の下で認定を受けた人間であるが、配置販売業者はそうではなく、5年以上配置販売業に従事し、届け出さえすれば、誰でも従事できる。
こうした配置薬販売業者と薬剤師・薬種商を同列に 並べることは、「登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会」の意向を根本的に無視するもので、社会的に容認されない。

 3、厚生労働省案では、措置期間と見なしている時期が過ぎても、薬剤師・登録販売者でない配置販売従事者が、消費者の家庭を廻って販売する行為が容認されることになる。
 なぜなら配置薬敗荒業は、1人の従事者が消費者の家庭を訪問するものであって、それ以外の方法、2~3人が連れ添って訪問することは経営的に無理な要求であり、例外的に教育期間中はあっても、現実的に想定できない。
 にもかかわらず、厚生労働省案が、配置薬販売業の薬剤師・登録販売者が1年間新入社員に同行して監督指導し、新人には補助的業務のみに当たらせるという想定をしているのなら、最初から非現実的であって、制度設計的に法の徹底を軽んじていると断ぜざるを得ない。

 4、そもそも、配置薬販売業に対して(改正薬事法で)「附則」を設け、業界内で「資質向上努力」をなし、なるべく速やかに本来の国民の安心と安全に寄与するよう求めているのは、新制度の下で、ただちに(配置販売従事者を)薬剤師等(薬剤師または薬種商)と同等の有資格者とは見なし得ないからのはずである。
 それでありながら、(厚労省が)今回「登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会報告書」の意向にまで反し、無資格者である配置薬販売業者を、有資格者である薬剤師、薬種商と、監督指導機能の上で、同列に並べるという扱いは、理解しがたい。

 5、配置薬販売業界のジャイアントと呼ばれる「F薬品」は、売上げ偏重の経営姿勢と従業員教育の不徹底、およびその結果、従業員の使い捨て、激しい入れ替わりのゆえに、消費者から非常にクレームが多いと聞く。このような実態をなくしていくことこそ厚生労 働省は指導すべきであり、この点は昨年の委員会(参議院厚生労働委員会)質疑でも答弁されたところである。

 6、今回の省令案については、チェーンドラッグストア協会をはじめ、多くの業界団体、薬害被害者の団体などが、資格制度を定めた新法が配置薬販売の部分で「抜け穴」を生じることを憂慮し、(改正薬事法の)「附則」で定めたはずの「配置薬販売業の資質向上の具体策に懸念がある」として反対を表明している。
 配置薬販売業界の内でも、ある団体(管理者注=日本置き薬協会のことであるのは間違いない)は、今回の省令案は配置販売業者に対して甘い、として強硬に抗議していると聞く。その理由は、「配置販売業だけが特別扱いされると、他の(医薬品)販売業と比較され、国民の信頼を失うことになりかねない。(我われは)苦しくとも、資質向上努力を自発的に行ない、国民の信頼に応えられる制度を自発的に創るために努力している。厚労省の(今回の)省令案は、それに水を掛けるものだ」というものである。これは、厚省も当然認知しているはずである。
(今回、厚労省が公表した)省令案について、厚労省が現在墨守している姿勢は、非常に奇異である。
医薬品販売・消費にかかわる各界の、こうした懸念に厚生労働省が正面から応え、省令案(登録販売者試験関連部分)について、幅広い関係者の十分な論議の中での再検討にとりかかるよう求めるものである。

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