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第164回国会 参議院厚生労働委員会ー13号ー

第164回国会 参議院厚生労働委員会ー13号ー平成18年04月18日

 

○又市征治君 社民党の又市です。

 前回に続いて、法案改正における配置薬業の位置付けについて考えていきたいと思います。

 今年の冬は大変記録的な豪雪でありまして、被災で大変有名になりました新潟県の津南町であるとか長野県の栄村などでは、四メーターを超える豪雪で陸の孤島になったというのはよく報道されました。この地域の十軒に九軒どころか、まあ二十軒に十九軒ぐらいは富山や奈良の薬屋さんでおなじみの置き薬が配置されておりまして、大変助かったという話をお聞きいたしました。

 また、かつての阪神・淡路大震災の折にも、被災をした人たちが、本格的な救援が来るまでの間、避難した広場に一軒一軒に置いてあった置き薬を何とか家から持ち出して急場をしのいだ、その果たした役割は大変大きなものがあったというふうにもお聞きをいたしました。

 置き薬の業者は、山間へき地まで年三回とか四回定期的に訪問して、家に上がって話し相手になり、重大な疾病を早期に発見をしたり、あるいは専門機関を受診する手助けになったり、また、都会でも、少子高齢化あるいは核家族化の進展の中で、独り暮らしのお年寄りあるいは障害者の方々の家庭を訪問し、その人たちの話し相手であるとか健康相談であるとか、あるいは情報提供であったり、こういうことを果たしているわけでありますし、また、本業のセルフメディケーションを推進し、年々増大する医療費の抑制というものにも貢献をしているし、更に今後も貢献が期待される、こういうことであります。

 最近では、モンゴルやフィリピンでもこの日本の独特の置き薬システムを導入されようとしたり一部導入されている、こういうふうに聞いておるわけですが、こうした置き薬システムは、薬局、薬店の方がまあ多いんですが、トータルしますと全国で八万数千店にも上るわけでありまして、非常に世界でもまれに見るきめ細かな医薬品の対面指導販売網を形成をしている。その果たしている役割というのは大変大きいんだと思うのですが、前の片山元総務大臣も行政評価のところでこの件については大変高く評価をされておりましたが、前回、厚生労働大臣の見解聞いておりませんでしたので、大臣の評価なり所感というものをまずお伺いをしておきたいと思います。

 

○国務大臣(川崎二郎君) 配置販売は、購入者の家庭に医薬品を預け、後日訪問した際に使用した分だけの代金を精算するという、三百余年もの長い伝統の中で培われてきた利便性の高い我が国固有の販売形態であると認識いたしております。その特徴から、配置販売には、購入者の家庭において対面による適切な情報提供や相談対応を行い、医薬品を購入するため外出することが困難な家庭に対する一般用医薬品の供給等という社会的役割も担っていただいていると認識しております。また、災害時において果たした役割や諸外国における状況など、いろいろお話をいただきました。

 このようなことを踏まえ、今回の改正では、配置販売業については、地域において一般用医薬品を供給する店舗販売業と並ぶ一般用医薬品の販売形態のーつとして位置付けることといたしました。また、今回の改正により、店舗販売業と同様に、必要な情報提供及び相談対応を義務付けることといたしております。医薬品という生命関連商品を取り扱っているということを踏まえ、御指摘のような社会的役割に十分こたえていただけるよう、行政も含め関係者が資質の向上に取り組んでいく必要があると考えております。

 先ほどから御議論いただいておりますとおり、配置販売業というものについての評価、そして経過措置を設けることについては大体御理解をいただいておりますけれども、年限を切るべきか切らないべきか、いろいろ御議論いただいております。しかし、今回は年限を区切らないという形で御提案をさせていただきました。それだけに、やはり資質の向上をより一層業界の皆さん方に図っていただかなければならない、また我が省としてもできるだけの協力をしてまいりたいと、このように考えております。

 

○又市征治君 具体の質問に入る前に、福井局長、ちょっとお聞きをしておきますが、改めて、平成十六年度の医薬品によるものと疑われる副作用の報告ですね、総数は何件で、そのうち一般薬が原因と思われるもの、さらにその中でも配置薬が原因と思われるものについて何件ずつあったか、その後の病状などについても紹介していただきたい。

 

○政府参考人(福井和夫君)ちょっとただいま手元に数字がございませんが、平成十六年度で申し上げますと、医療用医薬品の副作用、これ、私どもの方へこの報告を受けたものでございますが、これが約二万五千件であったという具合に承知をいたしております。

 一方、一般用医薬品、これは配置薬を含みますが、一般用医薬品につきましては、これは三百件であったという具合に承知をいたしております。その三百件の中で配置販売用医薬品として売られたということが確認されておるものが十四件であるという具合に承知をいたしておるところでございます。風邪薬が八件、解熱鎮痛薬が二件、その他四件ということで、主な内容は皮膚障害、肝障害ということで、すべて回復又は軽快したという旨の報告を受けているところでございます。

 

○又市征治君 ありがとうございました。

 ところで、今度の薬事法改正をめぐって全国の置き薬業者に大変混乱が起きた、こんなふうに伺っています。

 それは、改正案の第三十六条の四の試験について、昨年十一月、この配置薬の団体の一つ、全配協からあなたあてに、と同時に医政局長に、資質の認定については役所並みの試験レベルではなく、配置販売業の実態に即した試験内容としていただきたいなどの要望がなされて、それを両局長が了解したかのような話が全国の業者に伝わった、こういうことなわけです。そして、この団体の役員が、三月七日のこの法案決定のさきも後も、店舗と配置では試験内容は別々だと、こういう説明がされているために、業界では、法案の中身と違うのではないのか、一体どうなっているのだということで混乱を来したというふうに聞いているのですが、法案を見れば、このような了解や承認を厚生労働省が事前にしたとは到底思えないわけですけれども。

 こうした一部の団体の動きに、むしろ大変、それこそ前から議論されているように、薬害被害者の会の方々あるいは市民オンブズマン、そして薬剤師会や薬種商協会、チェーンドラッグストア協会、また配置薬業のもう一つの日本置き薬協会などにも誤解を与えたり、困ったり、怒ったり、問題を起こした、こういうふうに聞いているわけでありまして、元々、配置業者の皆さんにしてみれば自分の生活が懸かった問題ですから、いろんな要望や陳情に出向くというのは、それは当たり前だろうと思うんです。それは当然としても、こうした思い込みや先走りが大変混乱を起こしておるということではないかというふうに推測をいたしますが。

 そこで、再確認をいたしますが、試験は、店舗従業者も配置業者も同時に同一内容ということですね。この点、この場でも改めてきちっとしてもらって、業界の皆さんにも誤解ないようにはっきりさしていただきたいと思います。

 

○政府参考人(福井和夫君) 前回のこの委員会におきましても私御答弁させていただいたかという具合に思っておりますが、登録販売者の試験につきましては、一般用医薬品に関して情報提供及び相談対応を行うことは、配置販売業もそれから店舗販売業も、これは同様でございます。また、取り扱う一般用医薬品の種類につきましても、これは同様でございます。

 したがいまして、各業態を通じた同一内容の試験という具合に考えてございます。

 

○又市征治君 いずれにしましても、こうした業界に混乱を起こしているのは厚生労働省にも全然責任がないわけじゃないので、そこらのところは是非きちっと、この後、業界にも徹底をいただきたい、こんなふうに思います。

 そこで、前回注文申し上げて答弁いただいていない問題、もちろんさっきから議論出ているのですが、この登録販売者の試験については、都道府県と業界が協力をして、それを厚生労働省が支援をして、つまり、厚生労働省が一定のガイドラインを作成するなどによって、どの県で受験しても同レベルになるようにすべきではないかというふうに、前回このことについては注文を付けておきました。

 この点について見解をしっかりいただきたいと思います。

 

○政府参考人(福井和夫君) この試験につきましては、御指摘のように、例えば難易度等につきまして都道府県の間で差が生じないよう国が一定の関与を行うことといたしております。

 例えば、その試験の基本的な考え方は当然でございますけれども、出題の範囲、それから出題の方法、それから合格、不合格の考え方、こういったことにつきまして、これは今々というわけにはもちろんまいりません。法案を成立させていただいた後でございますけれども、都道府県関係者を含みます関係者から成る検討組織において具体的に御検討いただきまして、その結果も踏まえまして、御指摘のように、何と呼ぶかはちょっと別でございますけれども、ガイドラインを示すといったことも含めまして今後検討さしていただきたいという具合に考えております。

 

○又市征治君 そこで、もう一つ、大変これは論議になっている問題。大きな法人組織などで、売れればいい、もうかればいい式の売り込み訪問販売、こういうことが行われる危険性がある。あるいは、法人組織で次々と従業員が入れ替わってそうした商売を始めるということなどというものについてどう規制するのかということが大変問題になっています。

 今申しし上げたような内容というのは、先ほど大臣からも紹介がありましたように先用後利などというシステムになっていない。まずーつそうですね。それから、対面指導販売とは言えない。当然です。売り込みだけ、そのとき売れりゃいいという、こういう格好になるわけですから。そうした域を外れるものであって、これについてどう規制をしていくのか。

 参考人質疑でもこの問題については大変問題だということが出されているわけでありますし、私は、是非府県と協力をして業態を厳しくやっぱりチェックをする、そしてこれを規制していくということにならないと、言ってみれば、もう薬売りっ放し、もっと言うならば、薬事法に言うところの副作用などの事例が起こった場合に、製造者あるいは販売者はその副作用などの問題を報告しなきゃならぬという義務を負っているわけだけれども、これを果たせないという問題が起こる、こういうことになるわけですから、ここのところは非常に大事な問題だと思う。

 この点については、いや、大きいからとか小さいからとかなかなか難しいなんという話されているけれども、このことをきちっとやらないと正にしり抜けになる、ざるになる、こう言われているわけで、ここのところについての考え方をきちっとしてください。

 

○政府参考人(福井和夫君) 御案内のとおりでございますが、医薬品はその本質として効能効果とリスクを併せ持つものでございます。御指摘のように、適切な情報提供を受けた上で適正に使用すべきものであるという具合に考えております。

 今回の改正におきまして、配置販売業につきましても登録販売者等が設置される仕組みを設けることといたしておりまして、一般用医薬品の副作用、効能効果について対面による情報提供や相談対応が適切に行われることになるという具合に考えております。また、配置販売業者につきましては、今回の改正におきまして新たに都道府県の販売区域ごとに管理者を設置するということといたしまして、例えば当該区域内のこの配置員の業務の監督を行うといったことも含めまして、適正な業務が行われる体制を整備することとしているところでございます。

 また、以上は新制度でございますけれども、既存の配置販売業者に対しましても、これは附則、経過措置の部分でございますが、新規の配置販売業者と同様に、一般用医薬品のリスクに応じた情報提供、相談対応の義務を課すとともに、申し上げましたように、管理者を設置いたしまして、配置員の業務の監督等によりまして適正な業務が行われる体制を整備することといたしておるところでございます。

 改正法案、この法案成立をさせていただければ、これら新たに設けられるこの仕組みに基づきまして配置販売業者を適切に指導していきたいという具合に考えております。

 

○又市征治君 繰り返しになりますが、薬事法七十七条四の二の第一項、医薬品の副作用によるものと疑われる疾病等の発生を知ったときは、製造販売業者等は厚生労働大臣に報告しなきゃならぬ。そういう意味で、あなたのところに、先ほど言われた平成十六年度でいうならば二万五千件余りと、こういう報告が上がったと思うんですね。先ほど私が申し上げたような、そうした販売方法を取る者にあっては、全くこうした副作用などの疑いを持つなどということは報告がしようがないという問題起こってくるわけですから、この点は本当に厳重の上にも厳重に、こうした業界ともしっかり話をしていかないといけない、そういう意味での厳しい監視というものを是非取っていただくように改めて申し上げておきたいと思います。

 次に、大臣にお伺いをしますが、改正案は附則の第十条で、今問題になっている、現に営業している配置販売業者には従来どおりの配置販売を認めることになったわけですね。なったんじゃなくて、しているわけですね。昨年十一月、厚生労働省から説明を受けたときに、試験は勉強すれば合格できるレベルにしたい旨の説明があったわけですが、私は、江戸時代から続いてきたこの医薬品の対面指導販売システム、とりわけ、先ほども紹介したような山間へき地まで、社会的弱者にあまねく利用されてきたこういう制度というのは社会的有用性も高いから守るべきだ。ただ単に一回の試験だけでいいのか、むしろ本当に毎年何回か講習を義務付けていく、こういうことによって資質の向上を図っていくというのが大事ではないか、またそのことをやっている、業界でも随分あちこちでやっているじゃないか、これを全国的にむしろ均一化をしていく努力が必要なんじゃないかということなどを申し上げました。

 そんなこともあって、附則第十二条の資質の向上で努力義務が設けられた、こんなふうにも私なりに思うのですが、現実に、今も申し上げたように、現に従事者の受講を義務化して具体的に努力している、そういうところは幾つもあるわけですね。そういうところから厚生労働省に対していろいろとそういう努力を求めてきておるときに、本年二月に医政局経済課長が、経過措置の細目、運用につきましては法案成立後皆様と御相談しながら内容を詰めてまいりたい、こう発言されたというのが業界新聞にも報道をされ、紹介されています。

 ところが、古い方の団体の方は、いや、それは風説の流布であって事実でないことを厚生労働省に確認済みだと、こういうふうに流しているということで食い違いが起こっておる。

 このように、改正案が発端になって業界が割れているようなこういう状況というのは極めて不幸な問題でもあります。法案作成に当たって関係団体の意見を十分聴取することは大事なことなのですが、厚生労働省の事前の説明に不十分さ、あいまいさがあったのではないか。

 さっきの件もそういうことではないかというふうに私は思うのですけれども、いずれにしましても、置き薬業者が隣接の各業界、つまり薬害被害者の皆さんであるとか、さらには学識経験者だとか厚生労働省などと話し合ってガイドラインを作って、薬剤師に倣って公益的でオープンな全国組織にまとまる、そしてどの県で受けても均一でタイムリーな講習を定期的に受ける、こういう制度にしていくということが資質向上、利用者の安全の保障になるのだろうと思います。

 特に、日進月歩の医薬情報をつかんで消費者に安全を保障するためには、先ほども申し上げたように、一回のペーパーテストを受かったらそれでいいのだということではなくて、登録販売者となった者にあっても、配置販売に従事する以上は経過措置による業者も既存の置き薬業者と一緒になって定期的な受講を義務化すべきだというふうに、こう考えるわけですが、この点について改めて大臣の見解、決意も含めてお伺いをしたいと思います。

 

○国務大臣(川崎二郎君) まず第一に、法案が成立をするとすれば、やはりその後にしっかりとしてその法案の内容をもう一度業界に徹底する必要があるだろうと、こう考えております。事前の説明でございましたので、なかなか経過がございますので分かりにくかった点もあろうかと思います。しかし、成立すればそれ以上変わりようはないわけですから、やはり成立した法案をもってしっかりとした説明をさせていただきたいとまず思っております。

 もうーつは、現行の法制度においても、例えば薬剤師、薬種商については関係団体等において研修等が実施され、資質の向上の取組が継続的に行われております。正に日進月歩の医薬品情報をしっかりつかみながら、そして正に消費者に安全を与えていくというのが仕事でございますから、そうした形でやっております。

 同様に、配置販売業においても、新制度の下、登録販売者等を配置員とすることとしており、試験に合格し専門家としての資質が確保された登録販売者についてもその資質の向上が図られるよう関係団体等により研修が実施されることは望ましいと考えております。

 また、全員の方が受けていただいて結構でございますけれども、先ほどから申し上げているとおり、長年の経験を有して、おれの年ならという方もいらっしゃるかもしれませんから、そういう方も含めてしっかりとした研修が実施されるということは私ども期待をいたしたいと思いますし、厚生労働省としても必要な助言、指導をしてまいりたいと、このように考えております。

 

○又市征治君 前回も申し上げたのですが、試験に合格すればこの資格問題みたいなことばっかり問題につなりがちなのですが、私前回も申し上げました、本当に恒常的なこの講習であるとか研修を制度化する、そしてこれを受ければ逆に言えば試験に受かれる、こういう仕組みをつくっていく。それで合格したからよしではなしに、更にこの恒常的に講習、研修を受けて資質の向上に自ら努めていく、これが今この業界にも課された社会的な使命になっているのだろうとこう思うのです。

 そういう意味で、先ほどちょっと紹介したように、業界がそんな格好で割れているという問題もあるようですから、是非とも、先ほど、二月に医政局経済課長が経過措置の細目だとか運用についても法律成立後も相談して内容を詰めていきたいと、こういうふうに言ったということですから、この点については局長、是非しっかりとこの業界の皆さんにこの法律ができたらすぐに丁寧にこの点についても求めていく、この努力をしてほしいと思いますが、最後にその点、聞いておきたいと思います。

 

○政府参考人(福井和夫君) 先ほど大臣の方からも法案が成立後きちっと説明をさせると、こういうお話でございました。

 今、この業界のその団体の状況につきましては、私も委員御指摘のとおりそういう状況にあるかなという具合に思っております。どちらも実は任意団体でございまして、別に私ども法人格を取っておるということでもないわけでございますし、団体間の間のことにつきましては私ども厚生労働省としては言わば中立等距離ということでございますが、いずれにいたしましても、いろいろと誤解等がないように先ほどの大臣の御答弁を踏まえましてしっかりと御説明をさせていただきたいという具合に思っております。以上です。

 

○又市征治君 終わります。

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